もうすぐ半年

同僚のポスドクが自殺してから、半年経った。

私の精神状態はだいぶ落ち着いた。研究も前の60%くらいは出来るようになった。

一緒にやった研究結果を論文にまとめるのが、今の主な仕事である。

以前は、研究室に行くだけで吐き気がしたり、研究データを見るだけで罪悪感に苛まれた。

ログノートに書いてあるコメント、シミュレーションプログラムのスクリプト、あらゆる場所に彼の存在がある。

今も、それを見て、寂しくなったり、悲しくなったり、若干の罪悪感に苛まれたりはするけれど、事実と向き合えるようになった。

一緒にやった研究結果をどうにかして世の中に発表したいという気持ちと、彼はこの世に存在しないということ向き合わなければいけない辛さと、この半年戦ってきた。

亡くなった直後は、罪悪感でいっぱいだったが、今は「会いたい」という気持ちが大きい。会って話がしたい。

面白い論文を見つけた時、「こんな論文あったよー。どう思う?」と聞きに行きたい。あぁ、なんて言うんだろう。「学会でこんなコメントもらったよ。」「この研究アイディアどう思う?」「ここの数式の導出がわからないんだけど・・・。」フィードバックが欲しい。私が一人で話しかけてて、全然何も返してくれないじゃん。

彼が自殺した直後は研究室も異様な雰囲気だった。私はそれを彼自身に「研究室がこんなことになっちゃったけど、どう思う?みんな研究室のメンバーの一人が自殺したことにショックを受けているよ。あなたは、どう思う?」と聞きたい気分になった。決して、本人を責めるとかそういう意味じゃなく、いつも何か困ったことがあると彼に聞きに行っていたから、ついそうしたくなった。そんな衝動に駆られるたびに、彼がもうこの世にはいないという事実と、彼自身がその状況を引き起こしたという事実と、私はほぼ24時間傍らにいながら何も出来なったという不甲斐なさと情けなさ、その3つが入りじ混じった感情が体全体を埋め尽くした。

無駄な職業

ヨーロッパ人と日本を訪問中に

日本にはヨーロッパに存在しない無駄な職業が多いと言われた。

エレベーターガールや工事現場で赤色棒を振っているおじさんだ。

 

でも、ヨーロッパのトイレの前で小銭を集めている人だってそれと同じだと思う。

 

自分とこの不条理は見えないもんだなぁ。

天皇の役割

日本の天皇は象徴だけれど、

オランダの王(または女王)は二週間に一回首相と接見するらしい。

首相は政治を報告して、王(または女王)はアドバイスするらしい。

王(または女王)は何十年に渡ってこれを続けるので、政治の歴史に詳しくなり、

わりと的確なアドバイスが出来るらしい。

  1. 首相が変わっても、王(または女王)が政治をずっとtrackしているので、政治のconituityにも一役買っているらしい。